By ナオ船長
- 船乗りの定年|年齢
- 船員の平均年齢
- 定年後の動向
※ここでは内航船に絞らせていただきます。外航船はまた違ったスタイルとなります。
- 内航船とは日本国内のみを航海する船のこと
- 外航船とは海外航路を航海する船のこと
船乗りの定年|結論
- 船乗りの定年|年齢
・定年はほぼない - 船員の平均年齢(今までに僕が乗船した船の平均年齢)
▶︎船種によって多少変わる
・ガット船|50.25歳
・ケミカル船|47.6歳
・タグボート|42歳
- 定年後の動向
・60歳→そのまま乗り続ける
・一度退職して派遣会社に登録60歳→自主退職
船乗りの定年
結論から言いますと、船乗りに定年はありません。(一部限りではない)
海運業界は船員の50%が50歳以上で60歳でも現役の方は多く、さらには70歳の船員も珍しくありません。深刻な船員不足により、辞めたくても辞めれない人もいます。
そして多くの会社に嘱託制度があり、定年後も同じ船で働き続けることが多いです。仮に60歳で定年退職しても、働き先はいくらでもあるので今までと違った船に乗ることもできます。
※船員の派遣会社は、半分が定年の船員|半分が無資格未経験の船員といった感じです。
嘱託制度(しょくたくせいど)とは、主に定年後も引き続き社員を雇用する再雇用制度のことをいう。 ただし、法律上の明確な定義はなく、対象となる社員の基準や就業条件、待遇等は各社により、まちまちである。
今までに乗船した船の平均年齢
今まで乗船してきた船の平均年齢を計算してみました。
※僕が20代に入ります
▶︎ガット船|4人
70代 | 60代 | 50代 | 40代 | 30代 | 20代 | 平均年齢 |
0 | 2 | 0 | 1 | 0 | 1 | 50.25歳 |
▶︎タグボート|6人
70代 | 60代 | 50代 | 40代 | 30代 | 20代 | 平均年齢 |
0 | 2 | 0 | 1 | 1 | 2 | 42歳 |
▶︎ケミカルタンカー|5人
70代 | 60代 | 50代 | 40代 | 30代 | 20代 | 平均年齢 |
1 | 0 | 1 | 1 | 1 | 1 | 47.6歳 |
※休暇の入れ替わりにより、平均年齢は前後します
タグーボートは若い人が多い印象です。おそらく毎日家に帰れる勤務形態だからでしょう。平水のガット船は、父ちゃん船長、母ちゃん機関長というような、家族で運行している船舶もあります。(息子もいれて3人)
定年後は何をしているの?
最初に述べた通り定年という感覚があまり無いので、
- 60歳→そのまま乗り続けるor一度退職して派遣会社に登録
- 60歳→自主退職
の二つに分かれます。
60歳で退職した人は、退職金で釣り船を買ったり、長期海外旅行に行くといったことをよく聞きます。もちろん会社によりますが、3〜5万円/月の退職金積立をしてるので、長く働けば結構な額になりますね。
今後、船乗りの平均年齢はどうなっていくのか?
このままではますます高齢化が進んでいくと考えられます。
若い船員は、
- あまりに年齢が離れているため話が合わない
- 特殊な船内生活に慣れない
- やり方が古い
などといった理由でで辞めてしまうことが多いです。
若手の人材不足により、50代60代の船員は引き続き乗船し続けることになります。今後、ただ船員を増やすだけではなく、若い船員の定着率をいかにして上げていくかが重要となりそうです。
船乗りの定年|まとめ
- 船乗りの定年|年齢
・定年はほぼない - 船員の平均年齢(今までに僕が乗船した船の平均年齢)
▶︎船種によって多少変わる
・ガット船|50.25歳
・ケミカル船|47.6歳
・タグボート|42歳
- 定年後の動向
・60歳→そのまま乗り続ける
・一度退職して派遣会社に登録60歳→自主退職
船員不足により、船乗りに定年はあってないようなものなんだ。
実際に身体が動くまでは船で働くと言っている船員も身近に多くいるよ。とはいっても5年後10年後には今の船長|機関長クラスの船員は退職してしまう。
操船技術などの伝承の為にも年齢に関係なく、お互いを尊重し尊敬し合える職場環境を作っていきたいね!
船乗りのなり方が気になる人は下の記事も見てみてね!
ではでは、ごきげんよー!!