By ナオ船長
- 勉強にも使える眠気覚まし法
- 船ならではの眠気対策
- 効率的な仮眠方法
- 他の乗り物よりも居眠りが起きやすい理由
船乗りの眠気対策
- 勉強にも使える眠気覚まし法
・カフェイン摂取
・身体を動かす
・ガムを噛む
・顔を洗う
・目薬をさす
・冷却シートを首に貼る
・アロマ|ミント、レモンの香りで覚醒作用
・ツボを押す
・ロッキーのテーマを聴く - 船ならではの眠気対策
・潮風に当たる
・船橋に椅子を置かない
・居眠り防止装置の使用 - 効率的な仮眠方法
・仮眠前にカフェインの摂取
・光の遮断|アイマスク
・15〜20分程度
- 他の乗り物より居眠りが起きやすい理由
・船舶は外洋だと同じコースで変化がなく、オートパイロットの操船により居眠りが起きやすい
航海士の仕事|ワッチ(見張り)
航海中の航海士の仕事としてワッチ(見張り)というものがあり、3交代制で1日の中で1人が4時間×2行います。
▶︎航海士A(ゼロヨン)
→0000〜0400 & 1200〜1600
▶︎航海士B(ヨンパー)
→0400〜0800 & 1600〜2000
▶︎航海士C(パーゼロ)
→0800〜1200 & 2000〜2400
ということになります。船によって固定ワッチ制、変則ワッチ制というものがあり、固定ワッチは今の例通り乗船期間中ずっと担当ワッチの時間帯は変わりません。
それに対し、変則ワッチは出航時間、ワッチをとった時間などにより時間帯が変わります。悪い時間帯の時もあればいい時間帯の時もあり、個人的には変則ワッチの方が生活しやすいです。
船の居眠り防止装置
船には居眠り防止装置というものがあります。
簡単に言えば装置のセンサーが常に作動しており、一定時間動きがないと装置からアラームが鳴るというものです。鳴った時は手を振ったり、少し動くとアラームは止まります。作動時間は設定できて、どこの船も3分〜5分が一般的です。
万が一当直者が爆睡してしまった場合には、他の船員にも周知するアラームが鳴ります。
3分動きがない→装置からアラームが鳴る→そのまま一定時間動きがない→船全体にアラームが鳴る→他の船員が音に気付きブリッジ(船橋)に様子を見に行く
これにより、居眠りを早期発見することが出来ます。
勉強にも使える!眠気覚ましの方法9選
- カフェイン摂取
- 身体を動かす
- ガムを噛む
- 顔を洗う
- 目薬をさす
- 冷却シートを首に貼る
- アロマ|ミント、レモンの香りで覚醒作用
- ツボを押す
- ロッキーのテーマを聴く
カフェイン摂取
眠気覚ましの王道。
コーヒーなどのカフェイン飲料を飲んでから20〜30分後に効果が現れる。
身体を動かす
背伸びなどのストレッチを行うことで、血行がよくなり脳を活性化させる。
ガムを噛む
顎の筋肉が緊張すると脳が活性化される。朝ごはんもよく噛んで食べることにより、目が覚めやすくなる。
顔を洗う|目薬をさす|冷却シートを首に貼る
冷たさが交感神経を刺激し覚醒中枢を活性化させる。クール系の目薬は鉄板。
アロマ|ミント、レモンの香りで覚醒作用
ハッカ、ミント、レモンの香りには覚醒作用がある。ミント味のガムなどで頭をリフレッシュしましょう。
ツボを押す
即効性があり、効果的なものがツボ押しです。眠気を感じたら下記のツボを痛気持ちいいくらいの強さで数秒押してみましょう。
・合谷(ごうごく)→親指と人差し指の骨を探っていくとちょうど交差する骨の窪み部分。
・労宮(ろうきゅう)→手のひらの真ん中にあるツボ。グーにしたときに中指と薬指の先が当たるところ
ロッキーのテーマを聴く
ロッキーのテーマを聴いてテンションが上がらない人などいるのでしょうか?
僕はやる気が出ない時や落ち込んでいるときには実際に聴いたり脳内で流しています。
船ならではの眠気対策
始めに書いたように船には居眠り防止装置がありますが、その他にも様々な眠気対策を行っています。
潮風に当たる
船橋から外に出て潮風に当たるというなんとも船乗りらしい方法ですね。冷たい潮風に当たると眠気も吹っ飛びます。
船橋に椅子を置かない
座ると眠くなってしまうので、船橋にあえて椅子を置かない船もあります。今までいくつかの船に乗船しましたが、椅子のある船は半々といった感じですね。
近頃、居眠りが原因の乗揚が多発したことにより撤去したという船もよく聞きます。
機関士の人も定期的にブリッジに上がる
基本的に内航船によく見られる499tの船舶では一人でワッチを行います。なので、定期的に機関士が船橋に上がることは事故を防ぐ上でとても大切なことです。
僕の眠気覚まし方法
僕が船内生活で身につけた眠気を取るコツがあります。それは歌を歌うというものです。
- 大きな声で歌うことで眠気も吹っ飛ぶ!
- 船酔いにも効果あり?!
自分だけかもですが、けっこう効果があります。
他に眠気対策としては、
- 何かやりたいこと(Youtube見たい!ブログ書きたい!)があってもまず寝る→ワッチに入る2時間前など早めに起きてやりたいことをする。
といった対策をしています。
効率的な仮眠方法
普段の睡眠が大事なのはもちろんですが、船では生活が不規則でまとまった睡眠が取とれないこともよくあります。
ワッチ前に強い眠気がある場合には、素直に船長に報告し仮眠を取らしてもらうことも必要です。
【効率的な仮眠方法】
- 仮眠前にカフェインの摂取→起きた頃にちょうどカフェインが効いてくる
- 光の遮断→アイマスクやタオルを使用。船上では音(異音やアラーム)が重要なので、寝るときに耳栓は使用しない方が良い
- 寝る姿勢→ベッドで横になっても椅子でもどちらでもOK
- 寝すぎるとかえってぼーっとするので、深い睡眠に注意
- 起床後には、上記の眠気覚ましを実行
【✨最高にスッキリする仮眠方法】
✅仮眠前にカフェイン摂取
→(起きてから効いてくる)
✅光、音の遮断
→(アイマスク、耳栓着用)
✅座った姿勢で頭部固定
→(ネックピロー使用)
✅20分を超えない深い仮眠(30分以上)はかえってぼーっとするのでNG。起きた後はストレッチ、洗顔等で更にスッキリ◎
— ナオマツモト🚢ノマド航海士 (@naosuke_ship) August 12, 2018
他の乗り物より居眠りが起きやすい理由
船舶は外洋だと同じコースで変化がなく、オートパイロットの操船により居眠りが起きやすいのが現状です。
4時間のワッチで、一度しか舵を触らない(変針しない)ことも普通にあります。現に船舶事故の統計では、居眠りによる乗揚事故が多発しています。
▶︎参考
船乗りの眠気対策|まとめ
- 勉強にも使える眠気覚まし法
・カフェイン摂取
・身体を動かす
・ガムを噛む
・顔を洗う
・目薬をさす
・冷却シートを首に貼る
・ロッキーのテーマを聴く
・アロマ|ミント、レモンの香りで覚醒作用
・ツボを押す - 船ならではの眠気対策
・潮風に当たる
・船橋に椅子を置かない
・居眠り防止装置の使用 - 効率的な仮眠の方法
・仮眠前にカフェインの摂取
・光の遮断|アイマスク
・15〜20分程度
- 他の乗り物より居眠りが起きやすい理由
・船舶は外洋だと同じコースで変化がなく、オートパイロットの操船により居眠りが起きやすい
その意識は海員学校や職場でも強く教えられることなんだ。しっかりと眠気を覚まして、責任感を持ってワッチに入ることを忘れないようにしたいね。
船乗りのなり方が気になる人は下の記事も見てみてね!
ではでは、ごきげんよー!!