By ナオ船長
- 週の洗濯の回数
- 洗濯に使用する水は真水か海水か
- 船内での洗濯物を干す場所
- 船ならではの洗濯トラブル
船乗りの洗濯|結論
- 週の洗濯の回数
・1〜2回 - 洗濯に使用する水は真水か海水か
・商船は真水
- 船内での洗濯物を干す場所
・部屋|エンジンルーム|外
- 船ならではの洗濯トラブル
・船の揺れで洗濯機が止まる
船の洗濯設備
乗組員の人数が4人〜6人の内航船(499t)では、洗濯機が1〜2台設置されていて、ごく普通に電気屋に売っている家庭用の洗濯機を使用しています。
洗濯洗剤は会社が用意してくるとこが多いですが、柔軟剤などは自分で用意する必要があります(船による)。中には乾燥機が設置されている船もあり、洗濯に対する時間を大幅に短縮することが出来ます。
船内で洗濯物を干す場所
乾燥機がない船では、
- 部屋
- エンジンルーム
- 外
で洗濯物を干すことになります。乾きにくい作業着等はエンジンルームで干して、Tシャツや下着は部屋干しすることが多いですね。
乗組員はそれぞれ部屋や廊下にロープを張ったりと工夫しています。
布団や毛布は外で干す
乗船期間は2〜3ヶ月あるので、天気のいい日には布団を外で天日干しします。
部屋数の関係上、部屋が毎回変わる船では次の人のために必ず枕カバーやシーツ、毛布の洗濯、部屋の掃除を下船前に行います。
番外編|練習船では乾燥ルームがある
航海訓練所の練習船には、船内に乾燥ルームといういわば広いサウナみたいな部屋があります。そこで洗濯物を干すのですが、100人近くの人が干しているので他の人と混ざり探すのに苦労することがあります。笑
ちなみに練習船の部屋は2段ベッド×4の8人部屋で狭いので、部屋干しは難しいです。。
船ならではの洗濯トラブル
船乗りが恐れること、、それは船が揺れると洗濯機が止まってしまうことです。
瀬戸内海や湾内ではあまり心配ないのですが、外海の航海中は波が1.5〜2mくらいあると脱水時に止まります。なので洗濯は出来る時にしておくというのも重要です。
漁船は陸からかなり遠くまで沖に出るので船の揺れは尋常じゃありません。そのため、洗い|脱水が分かれている二層式の洗濯機が設置されています。この洗濯機はどんなに揺れても止まらないので、漁船にはもってこいですね。
さらに漁船は一度陸を離れると給水ができないので水がかなり貴重となります。そのため時には海水で洗ったり、造水装置で造った水を使用することもあります。内航の商船では荷役中に給水が出来る場所もあるので使用する水は真水です(もっと給水が出来る場所が増えて欲しい)。
またもう一つの注意点として、家族みんなの洗濯物をまとめて洗う家庭と違って、船では一人一人別々に回します。つまり一台しかないとめっちゃ混むんですね。他の乗組員とかぶってバトルを起きないためにも、空いてたらすぐに回すのが鉄則です。
自分なりの洗濯方法
僕が船内生活で身につけた洗濯のコツがあります。それは、船内では同じ柄の衣類を全て7枚づつ用意するというものです。
これには、
- 洗濯回数を減らす|節水にもなる|週一が理想
- 少しでも休息時間を作る
という理由があります。
乾燥機がない船では部屋干しをしなくてはなりません。洗濯物を干すという動作ってかなりめんどくさいですよね。特に靴下を干す際には、同じ柄を探すだけでも時間がかかります。
ある日、全て同じ柄であればどれをとっても組み合わせを気にせずにすぐに干せる!と閃いた僕は、謎にテンションが上がりすぐにユニクロで同じ靴下を7組買ったのでした。
船乗りの洗濯|まとめ
- 週の洗濯の回数
・1〜2回 - 洗濯に使用する水は真水か海水か
・商船は真水
- 船内での洗濯物を干す場所
・部屋|エンジンルーム|外
- 船ならではの洗濯トラブル
・船の揺れで洗濯機が止まる