By ナオ船長
- 乗船中の休日数
- 休日になるタイミング
- 陸での休日の過ごし方
- 船での休日の過ごし方
船乗りの休日|結論
- 乗船中の休日数
・7日〜10日に一度休みがある(※船による) - 休日になるタイミング
・荷役がない時
・外国船の遅れ - 陸での休日の過ごし方
・飲む打つ遊ぶ
・観光する
・家に帰るetc - 船での休日の過ごし方
・お酒を飲む
・勉強する
・趣味を楽しむetc
船乗りには乗船期間中も休日がある
結論から言いますと、乗船中には7日〜10日に一度休みがあります。(※船による)
船上での休みであったり、船を岸壁につけての休みになります。どのような時に休みになり、どのような過ごし方をしているのか見ていきましょう。
※ここでは内航船に絞らせていただきます。外航船はまた違ったスタイルになります。
- 内航船とは日本国内のみを航海する船のこと
- 外航船とは海外航路を航海する船のこと
休日になるタイミング
乗船期間中に船乗りが休めるタイミングとしては主に2つです。
- 荷役がない時
- 外国船の遅れ
荷役がない時
単純に運ぶ荷物がない時は休みになります。
そのような時は、船を岸壁につけての休みになります。このことを仮バースと言います。これは船乗りにとって数少ない陸に降りれるチャンスとなり、かなりのリフレッシュになります。
▶︎一部の岸壁は先着順となるので、休みが決まったらすぐに岸壁が空いてるかの確認を岸壁管理者にとります。空いていなかった場合、残念ながら海上での休みとなります。
【陸での過ごし方】
船によっては10代から60代と幅広い世代が乗っているので、みなさんそれぞれ好きなことをして過ごしています。下記はその中の例になります。
▶︎飲む打つ遊ぶ
船の生活が続くと、どうしてもジャンクフードが食べたくなります。なので休みになるとマックやケンタッキーに駆け込む人もいます。
船乗りはパチスロ好きな人が多く、休みになるたびにパチンコ屋に行く人もいます。加えてお酒好きな人も多く、船員同士で飲みに行くこともあれば、その土地の友人と飲みに行くこともあります。その後夜のお店に行くこともしばしば。
よく行く港には行きつけの飲み屋やバーなどができます。
▶︎観光する
大分で休みがあれば温泉、香川で休みがあれば金比羅山を登ったり、うどんを食べたりというような過ごし方ができます。
家族に現地のお土産を送ることもできますね。
▶︎家に帰る
乗船期間中は基本家に帰ることができませんが船長の許可が下り、家が港から近ければ帰れることもあります。ただし、連絡はいつでも取れるようにする必要があります。なぜなら急に運ぶ荷物が出てきたり、天候の悪化により出航することがあるからです。
現に僕はラーメン屋の行列に並んでいたとき、あともう少しで入れるというところで連絡が入り急遽帰船したことがあります。1時間近く並んでたのに。。
外国船の遅れ
タンカーは沖合い(海上)で外国船と自船をロープでつなぎ荷役をすることがあります。
この外国船が気象状況などによりよく遅れます。そのような時は、待機という形になり沖で錨を打ち船内で休みます。
【船での過ごし方】
繰り返しになりますが、船によっては10代から60代と幅広い世代が乗っているので、みなさんそれぞれ好きなことをして過ごしています。下記はその中の例になります。
▶︎お酒を飲む
やはり、お酒は欠かせないですね。普段ワッチ(見張り)の関係でなかなかお酒を飲めないのでこのタイミングでお酒を飲みます。みんなでバーベキューをすることもあります。
▶︎勉強する
上級免状の勉強や、語学の勉強をすることもあります。電波が良好な場所では、オンライン英会話を受講されている方もいました。
▶︎趣味
読書、TV、ギター、筋トレ、釣り、YouTubeなど趣味の時間を楽しみます。こういった時に集中して趣味に没頭できるのはいいですね。
台風避難時は休めるの?
台風時にもワッチ(見張り)というものがあり、交代で見張りを行います。台風時(荒天時)には自船が走錨していないか船の位置を定期的に確認したり、他の船が走錨してこちらに近づいてきていないかなど、さまざまなことを注意する必要があります。
このタイミングで機関士はエンジンのメンテナンスを行います。しかし、気象状況の悪化により急遽エンジンをかけることもあるので、大掛かりなメンテナンスはしません。
ちなみに台風時には着岸しない方がいいです。なぜなら、強風や入ってくる波によって船が揺れ動き、船も岸壁も壊してしまうからです。なので台風時には沖に出るのが鉄則です。
▶︎走錨→船が錨を打ったまま流されること。強風や海底の底質が錨に適さない時などに起こる
船によって休日数が変わる
船には定期航路船、不定期航路船というものがあり、どちらの船に乗るかで休みや行ける場所が変わってきます。
定期航路船は毎回同じ港を行き来するので行ける場所が決まっています。不定期航路船は荷物の状況や他の船舶の状況によって、次に行く港が変わります。なので旅好きであれば不定期航路船がおすすめです。
船種としては、危険物積載船は危険物を積んでいると基本仮バースができません(一部除く)。
- 定期航路→一定区間を行き来する。東京←→大阪間など
- 不定期航路→特に定まっていない。荷物の状況や、他の船舶の動静によって運ぶ荷物が決まる。東京、名古屋、神戸、大分など、毎回荷役場所が変わる。
船乗りの休日まとめ
- 乗船中の休日数
・7日〜10日に一度休みがある(※船による) - 休日になるタイミング
・荷役がない時
・外国船の遅れ - 陸での休日の過ごし方
・飲む打つ遊ぶ
・観光する
・家に帰るetc - 船での休日の過ごし方
・お酒を飲む
・勉強する
・趣味を楽しむetc
そうだね!
乗船期間中でも、陸や船の上で休みがあるから毎日働きづめということはないんだ。
船乗りの職場は船の上という特殊な環境で、時に生活が不規則になり精神的にもタフさが必要となるんだ。なので休める時にしっかりと休みリフレッシュすることが大切だね。
この辺りがうまく出来ると、船乗りという仕事がだんだん楽しくなってくるよ!
船乗りのなり方が気になる人は下の記事も見てみてね!
ではでは、ごきげんよー!!