By ナオ船長
- 新人船員の仕事内容
- 新人航海士が覚えること
- 新人機関士が覚えること
※ここでは内航貨物船に絞らせていただきます。外航船はまた違ったスタイルになります。
- 内航船とは日本国内のみを航海する船のこと
- 外航船とは海外航路を航海する船のこと
船乗りの仕事|新人船員|結論
- 新人船員の仕事内容
・ワッチ(見張り)
・船内清掃
・食事を作るetc - 新人航海士が覚えること
・航海日誌の書き方
・レーダーの使い方
・海図管理
・マーチスへの位置通報
・見張りetc - 新人機関士が覚えること
・機関日誌の書き方
・各種常用温度、圧力の把握
・道具の位置
・機器のメンテナンス
・配管etc
船乗りの仕事内容
内航貨物船において、船上での職業|仕事内容は下記の通りです。※海員学校卒業生は飛ばしてください
役職 | 仕事内容 |
航海士 | 船の操船、航路の決定、海図管理、見張りなど |
機関士 | 船のエンジン、各種機器の保守点検など |
司厨士 | 乗組員の食事を作る、食材管理など |
その他 | 専門に合わせた職業 |
これを踏まえて、詳しくみていきましょう!
新人船乗りの仕事内容
まず乗船して言われること
「怪我だけはするな」と言われます。
ただ口で怪我だけはするなと言われても 、どこがどういう風に危険なのか分かりませんよね。練習船で基本的な危険箇所は学んできたとはいえ、船種によって危険箇所は異なります。
なので先輩にその船特有の注意点をしっかり聞きましょう。なんなら実際にいままでどんな事故や怪我があったのか聞いてしまうのも良いかもしれません。
ワッチ(見張り)
航海中の航海士|機関士の仕事としてワッチ(見張り)というものがあり、3交代制で1人が4時間×2行います。
▶︎船乗りA(ゼロヨン)
→0000〜0400 & 1200〜1600
▶︎船乗りB(ヨンパー)
→0400〜0800 & 1600〜2000
▶︎船乗りC(パーゼロ)
→0800〜1200 & 2000〜2400
船によって固定ワッチ制、変則ワッチ制というものがあり、固定ワッチは上記の例通り乗船期間中ずっと担当ワッチの時間帯は変わりません。
それに対し、変則ワッチは出航時間、ワッチをとった時間などにより時間帯が変わります。悪い時間帯の時もあればいい時間帯の時もあるので、個人的には変則ワッチがおすすめです。
航海士
新人船員は最初先輩と一緒にワッチに入ります。ワッチ中の業務をしっかりメモしておきましょう。
【覚えること】
- 航海日誌の書き方
- レーダーの使い方
- 海図管理
- マーチスへの位置通報
- 見張りなど
航海日誌は英語で書く船もあります。レーダーの操作方法は船(メーカー)によって多少違いますので慣れておきましょう。最近では電子海図のところもちらほら出てきました。(時代を感じますね。。)
初めは一人でワッチが取れるようになるというのを目標にするといいですね。
先輩航海士の動きをよく観察。自船がよく航行する航路を覚える。
機関士
航海士と同じく、初めは先輩と一緒にワッチに入ります。
【覚えること】
- 機関日誌の書き方
- 各種常用温度、圧力の把握
- 道具の位置
- 機器のメンテナンス
- 配管
機関士のワッチ中の見るべき点は異常箇所がないかということですね。
五感を使って機関室を見回りしましょう(特に匂いは重要)。通常運転時の各箇所の温度|圧力を把握することも大切です。「普段に比べて圧力高すぎるな。ストレーナー詰まり気味かも」などの判断材料になります。
いつもと何か違うなと思ったら機関長、もしくは一等機関士に報告しましょう。
配管調査、工具の場所は時間がある時に積極的に覚えると良いですね。
先輩機関士の動きをよく観察。
機関長、一等機関士から「〇〇を持ってきてくれ」と言われることが多いので、道具の位置を覚えておくと◎。
基本中の基本、道具は必ず元にあった場所に戻す。
これだけは口を酸っぱくして言われるので覚えておきましょう。
共通業務
船は職場でもあり家でもあるので、
- 船内清掃
- 食事を作る
というのも仕事のうちです。船は自分の家だと思って常に清潔に保つ必要があります。曜日別の掃除メニューを決めている船もあるので、積極的に掃除しましょう。
食事ですが、外航船やトン数の大きい内航船(船員数が多い)であれば司厨士の方が乗っています。しかし、トン数の小さい船(499トン)の船員数は5〜6人です。なので自分たちで作らなければなりません。
これは船によって異なりまして、
- それぞれが自炊
- 皆の食事を交代で作る
という2つに分かれます。皆で食事を作る場合、買い出しは間違いなく新人船員の仕事になります。
船乗りの仕事まとめ|乗船したてはまず全体の流れを掴もう!
- 新人船員の仕事内容
・ワッチ(見張り)
・船内清掃
・食事を作るetc - 新人航海士が覚えること
・航海日誌の書き方
・レーダーの使い方
・海図管理
・マーチスへの位置通報
・見張りetc - 新人機関士が覚えること
・機関日誌の書き方
・各種常用温度、圧力の把握
・道具の位置
・機器のメンテナンス
・配管etc
初めての乗船では、これをしたから次はこれだなというような流れを掴むことに集中するといいよ。
そして1回目の乗船はかなり長く感じるから、気を張りすぎず仕事と休息のバランスをうまく取ることも大事だね!
船乗りの給料が気になる人は下の記事も見てみてね!
ではでは、ごきげんよー!!