By ナオ船長
- 船舶の汚水処理方法
- 船のトイレの種類
- 船のトイレで気をつけること
船乗りのトイレ|結論
- 船舶の汚水処理方法|規定
・未処理のもの|岸から12海里以内での排出禁止
・装置で処理したもの|岸から3海里以内での排出禁止
・内航船(小型)、少人数定員の船は垂れ流し - 船のトイレの種類
・主流は洋式。和式の船もある
・使用水の主流は清水。海水で流す船もある - 船のトイレで気をつけること
・飲酒をしたら外では用を足さない
・航海士は水分の取りすぎに気をつける
・詰まらせないためにも使用後はしっかりと流す
船舶の汚水処理方法
乗り物のトイレでは汚水をどのように処理しているか気になりますよね。
- 飛行機
- 電車
- キャンピングカー
などはタンクに溜めて、あとから専門業者が回収|処理をします。
では船舶はどう処理しているのでしょうか?
船舶の利用に際し、MARPOL(マルポール)条約という船舶による海洋汚染を防止するための国際条約があります。
その条約では船の大きさ|定員|航行区域などによって様々な規定があり、例えば「総トン数400トン以上の船舶」及び「最大搭載人員16人以上の船舶」は、
未処理のもの | 一番近い岸から12海里以内での排出禁止 |
装置で処理したもの | 一番近い岸から3海里以内での排出禁止 |
といった処理規定があります(MARPOL条約|附属書Ⅳ(4)より)。汚水装置により処理された水は海へ放出し、残った汚物は港で回収してもらいます。※内航船(小型)、少人数定員の船は「垂れ流し」が多いです。
▶︎1海里(マイル)=1852m
船のトイレは和式?洋式?
トイレの種類
船での主流は洋式(ウォシュレット)です。
古い船などではまだ和式も残っていて、和式|洋式がそれぞれ一つずつある船もあります。
和式のメリットは使用後の流し水を海水に出来ることです。船では水がとても貴重なので節水になります。※詰まりやすいため洋式のトイレに海水は向きません。
トイレの数
内航船に多い499t(乗組員が4〜6人)の船舶では、大体2つのトイレが設置してあります。2つあれば混むこともありません。
船のトイレで気をつけること
船内で飲酒した場合
航海中は外で用を足さないこと。
確かに開放感があって気持ちいいですが、万が一船が大きく揺れた場合、平衡感覚がにぶっているため海上に転落する可能性があります。
いつも通り船内のトイレを使用しましょう。
航海士はトイレに行くのが難しい
内航船(499t)では一人でワッチ(見張り|当直)を行います。
ワッチ中にトイレに行きたくなったときは内線で他の航海士や同じく当直中の機関士を呼び、代わりに見張りをしてもらう必要があります。
トイレは船が多い場所や狭水道など船橋(ブリッジ)から離れられないときに限って行きたくなるものです。ワッチ前には用を済ましておきましょう。水分の取りすぎにも注意が必要です。
※最近ではすぐに行けるよう船橋にもトイレを設置している船が増えているようです。
使用後はしっかり水を流す
船でのトラブルは自分たちで解決するのが基本です。もしトイレの配管が詰まれば、自分たちで直さなくてはなりません。
一度がっつりと詰まってしまった時に、配管を外し、5時間かけて清掃|修復をした経験があります。
当たり前ですが、しっかりと水を流しましょう。
船乗りのトイレ|まとめ
- 船舶の汚水処理方法|規定
・未処理のもの|岸から12海里以内での排出禁止
・装置で処理したもの|岸から3海里以内での排出禁止
・内航船(小型)、少人数定員の船は垂れ流し - 船のトイレの種類
・主流は洋式。和式の船もある
・使用水の主流は清水。海水で流す船もある - 船のトイレで気をつけること
・飲酒をしたら外では用を足さない
・航海士は水分の取りすぎに気をつける
・詰まらせないためにも使用後はしっかりと流す
船乗りのあるあるで、船が多い場所や狭水道に限って行きたくなるんだよね。。僕はコーヒーが好きでついつい飲みすぎてしまうから気をつけないと。
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ではでは、ごきげんよー!!