By ナオ船長
- 内航船で英語は必要かどうか
- 内航船で英語を使う場面
※ここでは内航船かつ外国人船員との会話があるかどうかに絞らせていただきます。
- 内航船とは日本国内のみを航海する船のこと
- 外航船とは海外航路を航海する船のこと
船乗りの英語|結論
- 内航船で英語は必要かどうか
・最低限の英語は必要 - 内航船で英語を使う場面
・VHFの使用時
・外国船との荷役中etc
- 船乗り→Sailor
- 航海士→Navigation officer|Mate
- 機関士→Engineer
内航船で英語は必要?
結論から言いますと、最低限の英語は必要です。
とはいっても、使う単語やフレーズはほぼ決まっているのでそこまで心配ありません。
どんな時に使うのか見てみましょう!
内航船で英語を使う場面
VHFの使用時
航海中にVHF(無線)で外国船を呼び出す時があります。
ほとんどが避航動作についての会話です。”左舷対左舷で(お互い相手の船を左に見て)いきましょう”であったり、外国船を追い越すときに”貴船(外国船)の右後ろから追い越しますね”といったやりとりになります。
外国船との荷役中
タンカー船などはたまに外国船と沖荷役をすることがあります。
沖荷役とは、外国船が沖で錨を打ち船を止め、その隣に自船が横付け(船同士をロープで固定)し海上で荷物のやりとりをすることです。
重油や化学薬品など液体の荷役は専用のホースを使いポンプで送りこむので、ホースの取り付け時に外国人船員と話す機会があります。
実際に英語でどんな会話をしているの?
会話というよりも割と単語に近いやりとりが多い気がします。変に文章にするよりも伝わりますしね。
▶︎それではVHF(無線)での簡単な会話を見てみましょう。
例)
- 外船名→Diamond Ocean
- 自船名→Nippon-maru
Diamond Ocean、Diamond Ocean.
This is Nippon-maru、Nippon-maru.
Ch08 please.
Nippon-maru、Nippon-maru.
This is Diamond Ocean.
Ch08.
※航行中は通常、呼びし用のCh16に設定しています。海上保安庁からの無線で海上安全情報なども流れます。
Diamond Ocean、Diamond Ocean.
This is Nippon-maru.
Port to port, please.
※チャンネル変更によりしっかり聞こえているかを確認するため、もう一度相手の船名を呼びます(2回繰り返す)
Nippon-maru.
OK.Port to port.
Thank you.
Back to ch16.
See you!
訳)
ナオ船長|Diamond Ocean、Diamond Ocean。こちらは日本丸、日本丸です。チャンネル08お願いします。
外 船|日本丸、日本丸。こちらはDiamond Ocean。チャンネル08了解です。
ナオ船長|Diamond Ocean、Diamond Ocean。こちらは日本丸です。左舷対左舷でお願いします。
外 船|日本丸。左舷対左舷、了解しました。
ナオ船長|ありがとうございます。それでは16チャンネルに戻します。さよなら!
- こちらは〜→This is 〜
- 右舷対右舷→Star-board to Star-board
- 左舷対左舷→Port to port
- お願いします→Please
- 文の終わりを告げる”over”も使うことがあります
例)I’d like to port to port, over?
今後船乗りに英語は必要となるのか
日本には外国人船員が内航船で働くことができないカボタージュという規則があるので、これが緩和されない限り船内で英語を使うことはあまりないでしょう。
それでも、海技学校では海事英語という授業がありますし、練習船|青雲丸では点呼時に英語を使って報告したりと外航船を意識した実習もしています。
船乗りの英語|まとめ
- 内航船で英語は必要かどうか
・最低限の英語は必要 - 内航船で英語を使う場面
・VHFの使用時
・外国船との荷役中etc
現在、内航船において英語を使う機会は船VHFでの外国船とのやりとりくらいと少ないんだ。
けど僕は沖荷役時に、外国人船員と会話することが楽しみで、彼らから自国の様々な話を聞くことで海外に興味を持つようになったよ。自分の幅を広げる為にも英語は勉強しておいて損はないね!
船乗りのなり方が気になる人は下の記事も見てみてね!
ではでは、ごきげんよー!!